1 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:07:25 ID:/5uC8xZI
男「…だから、俺…」
幼「だから、いいわよ」
男「え?」
幼「何?」
男「OKって事?」
幼「そうよ」
男「やったぁぁぁぁ!!!」
おわり
2 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:08:05 ID:/5uC8xZI
男「…っていやいやいや」
幼「何よ?」
男「え?何で今、ナレーションみたな感じで『おわり』って言ったの?」
幼「言ったけど、何か文句でもあるの?」
男「文句はないけど…」
男「いやいやいや、あるよ!文句あるよ!」
3 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:08:40 ID:/5uC8xZI
幼「何よ」
男「俺、勇気だして告白してたのに、途中でかぶせて返事って!」
幼「あなたが私の事好きだった~なんて」
幼「あたな以外の人皆が知っている事実よ」
男「そんな馬鹿な!?」
幼「え?本気で気付かれてないと思ってたの?」
男「俺は幼稚園の頃から、ずっと幼の事が…」
幼「いいわよ」
5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:09:11 ID:/5uC8xZI
————————
はしゃぐ男
それを見て、微笑む幼馴染
やがて見つめ合い、笑い出す2人…
部屋を映していたカメラは徐々にパンアウトしていき…
澄み渡った空を映し出す
空は…これからの二人の行く末を暗示しているかのような
真っ青な…それはそれは真っ青な、青空だった
おしまい
6 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:10:06 ID:/5uC8xZI
男「っておい!」
幼「何よ?」
男「なんでナレーション足しちゃった?」
男「で、何?俺の部屋、カメラで撮られてるの?」
幼「そうね」
男「え?マジで?盗撮?」
幼「違うわよ。イメージよイメージ」
男「イメージ?」
7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:10:47 ID:/5uC8xZI
幼「盗撮イメージ」
男「やっぱ盗撮じゃん!」
幼「ジョークよジョーク。アイリッシュジョーク」
男「アイリッシュなの?てかどの部分がアイリッシュ?」
男「アイルランド人、どこに出てた?」
幼「え?あなたと私の2人きりのこの部屋に」
幼「第三者が居ると思うの?」
8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:11:21 ID:/5uC8xZI
男「誰も居ないと思ったから、聞いたんだよ!」
男「あと、どこまでがジョーク?」
幼「最初から全部ジョークね」
男「それじゃあ…俺の告白は…」
幼「あ、それは…
幼「いいわよ」
幼「お・し・ま・い」
9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:12:45 ID:/5uC8xZI
男「って、おい!」
男「なんか、ジブリアニメの終わりみたいになっちゃったよ!」
男「なんでそんなふわっふわした感じにしちゃった?」
男「あと、ナレーションベースの体、放棄かよ!」
男「普通におしまいって言っちゃったよ!」
幼「何なのよ、男ってば」
男「何がだよ!」
10 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:13:34 ID:/5uC8xZI
幼「どうしちゃったの、今日は」
幼「いつものキレキレな男はどこ行っちゃったの?」
男「キレキレって何?どういう状態を表現してるの?」
幼「いつでもキレイキレイの泡を手につけている状態?」
男「何で俺がいつも石鹸の泡を手につけてるんだよ!」
11 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:14:08 ID:/5uC8xZI
幼「お外はバイ菌だらけですからねー。キレイキレイしないとねー」
男「子供をあやす様に言うなっ!」
幼「もう、この子は!またワガママ言って!」
男「だから!子供扱いやめろ!同い年だぞ!」
幼「知ってますけど?」
12 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:14:50 ID:/5uC8xZI
男「…うん」
幼「何?」
男「幼は昔から、何でも知ってたよね。俺が知らない事いっぱい」
男「…そんな幼の事を俺は…」
幼「いいわよ」
幼「fin」
13 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:15:29 ID:/5uC8xZI
男「ストップストーップ!」
幼「もう、一体何なのよ」
男「俺、せっかくいい感じで話しを戻そうとしたのに」
男「何でフランス語でおわりって言った?」
幼「隠してたけど、私、実はフランス人なのよ」
幼「メルシーボークー」
男「何に対して、ありがとう、なの?」
14 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:16:12 ID:/5uC8xZI
男「おじさんもおばさんも純和風っていうか日本人だよね?」
男「フランス関係ないよね?」
男「どゆことー?幼、ドユコトーー?」
幼「ツッコミが長いし、大した意味もない」
幼「私が審査員なら、男、予選敗退は確実ね」
男「何か、意味わかんないけど、今、俺、貶められた?」
15 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:16:58 ID:/5uC8xZI
幼「そんな事ないわよ、モナミ」
男「モナミ?誰?」
幼「…何でもないわよ。で、つまり何が言いたいの?」
男「だ、だから!」
男「俺は…俺は幼の事を…」
幼「いいわよ」
幼「ジ・エンド・オブ・ウォー」
16 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:17:35 ID:/5uC8xZI
男「待って!お願いだから待って下さい!」
幼「何を待つのよ。男、意味わかんないわよ?」
男「え?俺、意味わかんない?」
幼「エスターク相手にザラキ連打するクリフトくらい」
幼「もちろん初代ファミコン版のね」
17 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:18:19 ID:/5uC8xZI
男「…ファミコン版ならクリフトはスタメンじゃないでしょ」
幼「私のパーティはトルネコ・ミネア・マーニャ・クリフトよ」
男「何の話し?ねぇ、何で今、戦争が終わる話しからの」
男「ドラクエ4の話しに切り替えたの?」
18 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:18:52 ID:/5uC8xZI
幼「別に切り替えたつもりないけど」
男「まぁ、戦争が終わるのは良い事だけどさ…」
男「俺、今、大切な事伝えようと…」
幼「いいわよ」
幼「ゲームオーバー」
19 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:19:44 ID:/5uC8xZI
男「オーバーになっちゃったよ!」
男「とうとう、本格的に終わらせようとしちゃった?」
男「クリアして、ハッピーエンドとかじゃなくて」
男「バッドエンドな感じが漂ってるよ!」
幼「そんな事ないわよ」
20 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:20:17 ID:/5uC8xZI
男「じゃあ、どういうつもりなんだよ」
幼「私が意味のない会話が好きなの、知ってるわよね?」
男「あぁ、よく知ってるよ」
幼「つまりそう言う事よ」
男「どゆこと?」
幼「この会話に…」
男「…」
21 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:20:57 ID:/5uC8xZI
幼「…深い意味は無いって事」
男「何で今、ちょっとためてから言ったの?」
男「あと、そのドヤ顔やめろ!」
男「俺の一世一代の告白を…」
幼「いいわよ」
男「だから!なんでちゃんと話しも聞かずに」
男「『いいわよ』って言っちゃうの?」
22 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:21:40 ID:/5uC8xZI
男「ちゃんと聞いてよ!」
幼「聞いてるわよ」
男「あ、言い間違えたよ」
男「最後まで、ちゃんと聞いてよ!」
幼「いいわよ」
男「だからね、俺は幼の事が…」
幼「だから、いいわよ」
23 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:22:17 ID:/5uC8xZI
男「…」
幼「…」
男「台無しだよ!コレ!」
幼「何よ、急に大きな声出さないでよ」
男「一生懸命な俺がバカみたいじゃんか!」
幼「そんな事、ないわよ」
男「…」
24 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:22:51 ID:/5uC8xZI
幼「一生懸命に、コンタクトを取ろうとする男君を」
幼「何故か、のらりくらりと、やり過ごそうとする幼さん」
幼「あっれれぇー?どうしたのかなぁー?」
男「その小芝居は何だ!俺のやる気を削ぐ作戦か!」
幼「!」
男「なに、その核心を突かれた殺人犯みたいな顔」
幼「可愛い幼馴染に向かって、殺人犯って酷くありません?」
25 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:23:27 ID:/5uC8xZI
男「話しそらすな!さっきの小芝居は、俺のやる気を削ぐ為だったんだな?」
幼「男…ついに能力に目覚めたのね?」
男「何の能力だよ!てか能力って何だ?」
幼「能力と書いて、チカラと読むのよ!」
男「そんなの別に知りたくもないし、知っても意味ねーよ!」
男「徹底的に俺の話しを聞かねーつもりか?」
幼「男…やはり、人の心を読む能力(チカラ)を…」
男「そんなんじゃねーから!」
26 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:24:08 ID:/5uC8xZI
男「はぁ…もう疲れたよ…」
幼「あら、もう降参?」
男「…くっ、悔しい…だけど…」
幼「あら、あなたが必死に隠してる薄い本のセリフね?」
男「必死に隠してるんだから、気付いても気付かないフリしてよ」
男「てか、また部屋漁ったな?」
幼「!」
27 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:24:42 ID:/5uC8xZI
幼「やはり能力が開花したか…ククク」
幼「奴は所詮四天王の中でも最弱の存在よ…」
幼「そうだ、所詮あやつの能力は…」
幼「魔王様はもちろん、我らの足元にも及ばん…」
幼「油断するな!男の能力は進化すれば我らの能力を上回るかもしれん…」
幼「ククク…とりあえず魔王様に報告だ…」
幼「役たたずの土の四天王は死んだ…とな」
28 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:25:22 ID:/5uC8xZI
男「…」
幼「…」
男「もう気が済んだ?」
幼「…」
男「…気が済んだ?」
幼「今日の男は冷たい…」
男「ねぇ、真剣な話しの腰をボッキボキに折られ続けた」
男「俺の気持ちを、少しは考えて?」
29 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:26:03 ID:/5uC8xZI
男「そりゃ意味のわかんない、即興劇をスルーするくらいするよ!」
幼「ぷっ」
男「今、何で吹いた?」
幼「スルースルクライスルー」
幼「ダジャレでしょ?今のネタならR-1の3回戦くらいまで行けるんじゃない?」
男「そんなに面白くないし、R-1とか出ないし!」
30 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:26:40 ID:/5uC8xZI
幼「出てくればいいじゃない」
幼「そして青春の一ページに泥を塗りたくってくればいいじゃない」
男「…」
幼「あ、良い意味でね?」
男「悪意しか感じない!」
幼「…」
男「…」
31 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:27:16 ID:/5uC8xZI
幼「…」
男「…」
幼「フフ。まさに、沈黙は金…ね」
男「…」
幼「わかったわよ。私も覚悟を決めるわよ」
男「マジで?」
33 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:28:06 ID:/5uC8xZI
幼「いいわよ」
男「…またそれかよ!もういい加減に…」
幼「ちゃんと聞くから…話して…いいわよ…」
男「!」
幼「早くしないと、また不思議時空に引きずり込むわよ?」
男「!」
幼「…」
34 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:28:48 ID:/5uC8xZI
男「幼さん、小さな頃から俺を引っ張ってくれる」
男「俺が困っている時は助けてくれる」
男「優しくて、頭が良くて、勘が鋭い」
男「そんなあたなが大好きです」
男「俺とお付き合いしてください」
幼「…いいわよ」
男「マジで?」
35 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:30:17 ID:/5uC8xZI
幼「鈍感紳士の男は気付いてないんだろうけど」
幼「私はとっくの昔に、あなたにゾッコンLOVEよ?」
男「マジで?そんな素振り見せなかったじゃん!」
幼「アナタが鈍感だから気付かなかっただけよ」
男「マジか…」
幼「マジよ」
36 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:31:05 ID:/5uC8xZI
男「じゃあ、今日のやりとりは何だったんだよ!」
幼「だから最初からいいわよって言ってたじゃない」
男「そうだけど!」
幼「…ちゃんと告白されるのが、恥ずかしかったのよ」
幼「それくらい、幼馴染なんだから、察しなさいよ、バカ!」
男「はは…それじゃ、本当に…」
幼「私もあなたの事がずっと好きだったの」
幼「私で良ければ、お付き合いして下さい」
男「やったぁぁぁぁぁぁ!」
37 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:32:03 ID:/5uC8xZI
幼「あ、一つ忘れていたわ」
男「え?何を?」
38 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/22(金) 00:32:39 ID:/5uC8xZI
幼「エンダァァァーーーーーーーーー」
男「イヤァァァァァアァァ?」
男「って、違うよ!」
男「幼、それは当事者が言うセリフじゃないよ!」
ホントにおわり
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