【エイプリルフールSS】後輩「好きです」

1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/01(土) 21:22:18.29 ID:zgJ9nvOH0
男「…マジ?」

後輩「マジです」

男「…お…お…」

後輩「なーんて、ウ────

男「ウオッシャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

後輩「!?」

男「キタアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!オレニモハルガキタアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

後輩「先輩!?ちょっ、うるさい!!」

2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/01(土) 21:23:31.20 ID:zgJ9nvOH0
後輩(今日はエイプリルフール。せっかくだから先輩をおちょくってやろうと思ったのですが)

男「俺にもようやく彼女ができるのかー」ポワポワ

後輩(なんの疑いもなく信じちゃいましたよこの人。しかも幸せオーラがこれでもかというほど滲み出てますね)

男「あー幸せだー。ツルペタだけど幸せだー」ポワポワ

後輩(この幸せをぶち壊すのはちょっと忍びないですけど、早いとこネタばらししたほうが良さげですね)

後輩「あの先輩、エイプリルフールって知ってますか?」

男「エイプリルフール?ああ、年に1回──」

後輩「そうです、年に1回」

男「──小豆を2つ載っけたまな板を拝む日だろ?」

後輩「そうそう、まな板を…は? 」

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/01(土) 21:25:26.72 ID:zgJ9nvOH0
男「それにしても変だよなぁ、まな板に豆を載せて拝むなんてさ」

後輩「…先輩、誰からそんなことを聞いたんですか」

男「誰にって、友だけど」

後輩(やっぱりあの人ですかあああ!)

男「なんでも1年間の邪気を小豆に込めてまな板の上に安置することで、己を見つめ直し新年度を迎える準備をするんだと」

後輩(しかもなんか妙なこと吹き込まれてるしぃ!)

男「そういや小豆がない時にはレーズンでもいいとか言ってたけどどういう基準なんだか…後輩のとこは小豆?レーズン?」

後輩「何言ってるんですか先輩、そんなのウソですよウソ!」

男「えっマジで?」

後輩「マジですマジ!そんな奇妙で私に失礼な行事があってたまりますか!!」ツルペター

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/01(土) 21:27:24.95 ID:zgJ9nvOH0
後輩「そもそもエイプリルフールというのはですね、1年に1回だけウソをついてもいい日のことを言うんです」

男「ほー」

後輩「ですから、さっきの私の告白もウ─────

男「まあそんなことはどうだっていい!せっかく付き合うことになったんだし、早速行こうぜ」グイッ

後輩「って、人の話は最後まで──そんな引っ張ってどこに連れてこうとしてるんですか!?」

後輩(というか、いつの間にか付き合うことになってるし!)

男「どこに行くかって、そんなのデートに決まってるだろ?ほら、行くぞ!」

後輩(あーこれはもう止められませんね…不本意ですが、付き合うしかなさそうです)

後輩(なに、帰る頃にでもネタばらしすればいいでしょう)

後輩「今日は先輩のおごりですからね」

男「えぇ、少しは財布のことを気遣ってくれても」

後輩「さっき私のことをツルペタって言った罰です」

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/01(土) 21:28:27.53 ID:zgJ9nvOH0
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後輩(その後)

後輩「ここ、施設ごとにお金を払わなきゃいけないみたいですね」

男「フリーパス買っとくかー」

後輩(遊園地に来た私たちは)

後輩「このゆっくり上っていく感じ、ちょっと嫌なんですよね…」ガタンゴトン

男「そうか?俺は結構ワクワクする──ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

後輩(思う存分デートを満喫していた)

幽霊「ワー、ツルペター」

男「アアアアアアアアアカンベンシテエエエエエエエエエ」

後輩「ハハハナサケナイデスヨセンパキャアアアアアアアアアアアアアアア」

6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/01(土) 21:30:15.71 ID:zgJ9nvOH0
後輩(最初は嫌々付いてきたようなものだったけれど)

男「後輩ー、何飲む?」

後輩「オレンジジュースで」

後輩(次第に私も楽しくなってきて)

男「オエエ…ハラガ…」

後輩「ご飯を食べた直後にコーヒーカップなんかに乗るからですよ」

後輩(こういうのも案外悪くないかな、なんて)

男「とりあえずメリーゴーランド乗ってみたけどなんか違うなー」

後輩「ですねー。あ、次アレに乗りません?」

後輩(そして閉園時刻が近づいてきた)

男「時間的に次で最後かー。後輩、何乗りたい?」

後輩「それじゃあ、アレにしましょう」

後輩(そう言いながら私が指したのは観覧車。先輩には悪いけど、ここでネタばらしさせてもらおう)

男「ん。そんじゃ行くか」

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/01(土) 21:32:02.99 ID:zgJ9nvOH0
後輩(ゆっくりと視点が上がっていく。何故だかゴンドラの中は妙な雰囲気でお互い口を開けずにいた)

後輩(少し揺れる椅子の上で、私は今日のことを思い出していた)

後輩(絶叫マシンで悲鳴をあげる先輩。お化け屋敷で絶叫する先輩。コーヒーカップではしゃいで気分が悪くなる先輩…情けないとこばっかりだな、先輩は)

後輩(それでも、楽しかった。先輩に今朝告白したのはウソでした、なんて言うのが忍びなくなっちゃうくらい)

後輩(でも、言わなきゃ)

後輩「…あの、先輩」

男「ん?」

後輩「今日ってエイプリルフールじゃないですか」

男「ああ、まな板に小豆を…じゃない、ウソをついてもいい日だっけか」

後輩「まな板と小豆は忘れてください。それで、あの…今日の朝、先輩に告白したのも実は──

男「知ってた」

後輩「ウソだったんで…え?」

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/01(土) 21:32:53.76 ID:zgJ9nvOH0
男「今日はエイプリルフールだからな、後輩がウソの1つもつかないのはおかしいってことはよく分かってるっての」

男「でもただウソをつかれるってのも癪だからな、こっちもウソをつくわけじゃないけど今日1日付き合ってもらうことにしたんだ」

男「あ、でもまな板に小豆は俺じゃなくて友が言ってたんだ、本当だぞ?」

後輩「……」

男「後輩?」

後輩「まったく、ネタばらししたら先輩が飛び降りちゃうんじゃないかと心配してた私がバカでした」

後輩「そうです、先輩のことが好きっていうのは真っ赤なウソでした」

男「おお、そうやって真っ直ぐに言われると少し傷つくぞ」

後輩「でも」

男「?」

後輩「今日は楽しかったです。そのうちまた連れてきてくださいね、先輩のおごりで」

男「それもウソか?」

後輩「さあ、どうでしょう?」

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