【金持ちSS】成金「君は何者なんだろう?」メリー「私メリーさん」

1: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 00:11:31.275 ID:7UaTj4HK0.net
―豪邸―

成金「分かりました、五億ほど融資いたしましょう」

成金「では……」ガチャッ

成金(ふう、やれやれ……)

成金(金目当てでワシに近づく者や、ワシのいうことをよく聞く部下なら身近にいるが)

成金(本当に信頼できる仲間はいない)

成金(まあ、成金とはそういうものなのだから、仕方ないがね)

プルルルルル…

成金「今度はどこの企業の連中だ?」

成金「もしもし」

電話『私メリーさん、今あなたの部屋の前にいるの』プッ…

成金「…………?」

5: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 00:14:14.358 ID:7UaTj4HK0.net
プルルルルル…

成金「もしもし」

電話『私メリーさん、今あなたの部屋の中にいるの』プッ…

成金「といっても、どこにも見当たらないが……」

成金「そうか、部屋が薄暗くなっているから見えないのだ。ワシもそろそろ老眼なのだろう」

成金(ならば、紙幣を燃やして……)シュボッ…

成金「どうだ、明るくなったろう」メラメラ…

成金「これで君の姿が見えるはずだ」

成金「……いない」キョロキョロ

成金(なんだ……イタズラ電話だったのか)

メリー「私メリーさん、今あなたの後ろにいるの」

成金「後ろ?」クルッ

7: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 00:16:28.845 ID:7UaTj4HK0.net
成金(女の子……?)

成金(顔立ちこそ可愛らしいが、ずいぶんと表情は暗いな)

成金「君は……何者なんだろう?」

メリー「私メリーさん」

成金「いや、それはすでに聞いておるのだが」

成金「不法侵入とは感心しないが、それはひとまず置いておこう」

成金「なんのためにこんなところまでやって来たんだね?」

メリー「復讐のためなの」

成金「復讐?」

8: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 00:18:42.312 ID:7UaTj4HK0.net
成金「申し訳ないが……ワシは君をまったく知らない」

成金「復讐される覚えなどないのだが……」

メリー「うん、人違いだったみたい」

成金「えっ」

メリー「私が復讐したいのは、昔この家があったところに住んでた女の子なの」

成金「女の子に復讐を? なんでまた」

11: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 00:21:20.133 ID:7UaTj4HK0.net
メリー「私、元々は人形だったの」

メリー「だけど、持ち主だった女の子に捨てられて、その恨みでこうして動けるようになったの」

メリー「大きさも、普通の女の子ぐらいになるオマケつきでね」

成金「そうだったのか」

メリー「あまり驚かないんだね」

成金「金儲け以外にはあまり興味がない……成金とはそういうものだよ」

メリー「ふうん」

成金「つまり、君を捨てた持ち主に復讐したいというわけかね」

メリー「そうなの」

13: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 00:23:45.393 ID:7UaTj4HK0.net
メリー「あなた、何か知らない?」

成金「いや……ワシがここら一帯の土地を買い取って、この家を建てようと決めた時には」

成金「すでに更地になっていたからねえ」

成金「だから、昔ここに住んでいた人がどこにいるかは……見当もつかないだろう」

メリー「そっかぁ……」シュン…

15: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 00:27:33.921 ID:7UaTj4HK0.net
成金「このまま君を見放すのは簡単だろう」

成金「だが、君の暗い表情を放っておくのも忍びない。ワシは暗いのが嫌いなのでね」

メリー「どうして?」

成金「成金とはそういうものだからね」

成金「もう一度聞こう……どうしても復讐したいんだね?」

メリー「うん、したいの」

成金「復讐すれば、君は明るくなるというんだね?」

メリー「なると思うの」

成金「ならば力を貸してやろう」

メリー「ホント!?」

成金「少し明るくなったろう」

17: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 00:31:05.545 ID:7UaTj4HK0.net
メリー「だけど……見つけられるの?」

メリー「ずーっと前にここを引っ越しちゃった女の子なんてさ」

成金「ワシのカネとコネを駆使すれば造作もないだろう」

メリー「ふうん……あなたは友達が一杯いて羨ましいな」

成金「いや……そんなことはないだろう」

メリー「?」

成金「それはさておき、ワシがこういう時に使う業者に頼めば、一週間もあれば見つかるだろう」

成金「それまではこの家に滞在するといいだろう」

メリー「ありがとう、おじさん!」

19: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 00:35:03.543 ID:7UaTj4HK0.net
それからの一週間――

成金「ダイヤやルビーをふんだんに盛りつけた洋服を作らせた」

成金「どうだ、明るいだろう」キラキラキラ…

メリー「嫌だよ~、こんな悪趣味な服。重そうだし」

メリー「どうしておじさんって、こうも自分がお金持ちだって見せつけようとするの?」

成金「成金とはそういうものなのだよ」

メリー「ふうん、バカなんだね」

成金「こうまでハッキリいわれると、怒る気にもなれないだろう」

21: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 00:38:32.096 ID:7UaTj4HK0.net
メリー「そういえばおじさん」

成金「なんだい?」

メリー「初めて出会った時、お金を燃やしてたのはどうして?」

メリー「部屋が暗かったのなら、電気をつければいいじゃない」

成金「札燃やしはワシの金持ちアピールの一種でね」

成金「あれをやると、みんな喜んだり驚いたりしてくれるからちょくちょくやっているのだよ」

メリー「やめた方がいいよ、あんなの」

メリー「燃やされたお札が、私みたいになって復讐に来るかもよ」

成金「成金に相応しい末路といえるだろう」

22: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 00:41:59.337 ID:7UaTj4HK0.net
メリー「この一週間、おじさんと過ごして分かったけど」

メリー「おじさんて寂しい人なんだね」

メリー「このお屋敷には色んな人が来るけど、おじさんは誰にも心を許してないもん」

成金「的を射ているだろう」

メリー「だけど、本当は結構いい人」

メリー「ねえ、もう着飾ったりお金を燃やしたりしてお金持ちアピールするのやめなよ」

メリー「そうすれば、きっと……」

成金「そういうわけにもいかないだろう」

成金「孤独な人間は、そうやって自分を武装するしかないのだよ」

メリー「…………」

成金「もうそろそろ、君のお目当ての人物も見つかる頃だろう」

成金「さ、今日はもう休みなさい」

24: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 00:44:52.910 ID:7UaTj4HK0.net
一週間後――

成金「メリー君、ついに君を捨てた元持ち主が見つかったよ」

メリー「ホント!?」

成金「彼女がここを引っ越したのは、両親の夜逃げによるものだったようだ」

成金「その後、両親を相次いで亡くし、今は天涯孤独の身になったろう」

メリー「ふうん、ざまあないね。私を捨てた罰だよ」

成金「…………」

メリー「で、今は何してんの?」

成金「高校を卒業した彼女は今、人形職人を目指しているだろう」

メリー「人形職人?」

25: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 00:48:07.179 ID:7UaTj4HK0.net
成金「若くして西洋人形の職人として確固たる地位を築いた青年がいるのだが……」

成金「彼女は今、その青年に弟子入りしてるということだ」

メリー「ふうん、なるほどね」

メリー「私を捨てて、今はそんなステキな彼氏とイチャイチャしてるってわけだ」

メリー「ムカつくなぁ……」

成金「どうする? 復讐……するのかね?」

メリー「もっちろん! 私の恨みのパワーは、あの子にはフル活用できるはずだからね」

メリー「私の持てる力を使って、あの子に復讐してやるの!」

成金「ならばすぐに向かおう」

26: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 00:51:14.418 ID:7UaTj4HK0.net
成金「人形職人の家は、このあたりのはずだろう」

メリー「見つけたらどうしてくれようかな……」

メリー「イチャイチャしてるところに乱入して、二人とも呪い殺してやるってのもいいかもしれないの!」

「ダメだダメだ! こんなんじゃ!!!」

成金&メリー「!?」ビクッ

メリー「な、なんなの! 今の怒鳴り声!?」

成金「ど、どうだ、ビックリしただろう」

メリー「あなたもビックリしてるじゃないの!」

27: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 00:56:05.633 ID:7UaTj4HK0.net
―人形職人の家―

職人「こんないい加減な人形に、魂はこもらないぞ!」

職人「お前は人形作りをなめてるのか、ええ!?」

女「な、なめてません!」

職人「なめてないなら、どうしてこんな人形を作るんだ!」

女「すみません……!」

職人「人形が好きだから、ぐらいの甘い考えじゃ人形職人で食ってけるわけないんだぞ!」

成金「そういうことか。あの青年が職人で、謝っているのが君の元持ち主だろう」

メリー「イチャイチャどころか、メチャメチャスパルタなの……」

28: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 00:59:29.025 ID:7UaTj4HK0.net
職人「今日はもう帰れ。気分が乗らない日は作業しない方がいい」

女「いえ! やらせて下さい、先生!」

職人「帰れ!」

女「……失礼します」

メリー「あらら、追い出されちゃったの」

成金「いやぁ~、厳しい職人さんだねえ」

成金「もっとも職人なんてのは、あれぐらいが普通なのかもしれんが」

成金「さて……どうする? これで彼女が一人きりになったし、復讐の絶好のチャンスだろう」

メリー「……もうちょっと様子を見てみる」

30: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 01:01:51.123 ID:7UaTj4HK0.net
イケメン「こんにちは! 奇遇だね!」

女「あ、イケメンさん、こんにちは!」

イケメン「ちょうど大学の講義が終わったとこなんだ。よかったらお茶でも飲まない?」

女「喜んで!」

成金「おやおや、彼女の頬が赤くなったろう」

メリー「なるほど、こっちが彼氏ってわけだね」

31: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 01:05:16.461 ID:7UaTj4HK0.net
―カフェ―

イケメン「こないだの話、考えてくれた?」

イケメン「ボクの父がやってる専門学校に通った方が、手っ取り早く人形職人になれるよ!」

女「すみません……考えてるんですが、結論はまだ出てなくて……」

イケメン「いや、すまない。焦らせるつもりはないんだ」

イケメン「ただ……あんなむやみに怒鳴るだけの男の下にいるよりはずっといいと思うよ」

成金「彼もまた、彼女の人形職人への道を応援してる人間なのか」

メリー「職人の弟子を続けるか、専門学校に通うか、悩みどころだね」

32: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 01:08:07.293 ID:7UaTj4HK0.net
女「ふう……」

女「先生のことは尊敬してるし、イケメンさんの提案も魅力的ではあるし……」

女「どうすればいいんだろう……」

成金「再び一人きりになり、彼女も悩んでいるね。無理はないだろう」

成金「さて、復讐はどうするね?」

メリー「……もう少し様子を見る」

34: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 01:11:45.351 ID:7UaTj4HK0.net
―人形職人の家―

職人「ダメだダメだダメだぁ! 全然なっちゃいない!」

職人「人形作りってのは小手先の技術じゃないんだ。自分の全てをつぎ込むつもりでなきゃ!」

女「は、はいっ!」

メリー「少しは褒めてあげればいいのに……。あの男、女の扱い方を分かってないの」

成金「捨てられたといっても、自分の元持ち主が怒鳴られているのは、あまりいいものではないかね?」

メリー「なにいってんの! ざまあみろ、としか思わないの!」

35: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 01:15:34.711 ID:7UaTj4HK0.net
―カフェ―

イケメン「父の専門学校に通えば、卒業後すぐに色んな会社からオファーが来るよ」

イケメン「どうかボクを信じて……」

イケメン「君なら面倒な手続きなんかなしで入学させてあげるから」

女「もう少し考えさせて下さい……」

メリー「あ~あ、じれったい。とっととこの人の提案に乗ればいいのに!」

成金「優柔不断だろう」

メリー「なにいってんの! 人生の重大事をホイホイ決められるわけないでしょ!」

成金「す、すまない」

成金(自分があの女性を酷評するのはいいが、他人に酷評されるのは嫌なようだ)

36: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 01:19:28.709 ID:7UaTj4HK0.net
女「…………」スタスタ

成金「……ここ数日、ワシらはすっかりストーカーだろう」

成金「尾行が板についてきてしまった」

メリー「ていうか、おじさん、仕事は大丈夫なの?」

成金「ワシほどになると、働かなくても金がどんどん入ってくるものなのだよ」

メリー「ふうん、そういうもんなんだ」

成金「成金とは、そういうものだよ」

メリー「ただし、心を許せる友達は一人もいないけどね」

成金「うぐっ、図星だろう」

メリー「…………」

メリー「ねえおじさん、よかったら私が――」

38: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 01:24:14.702 ID:7UaTj4HK0.net
女「決めた!」

女「もしもしイケメンさん、重要な話があるのでいつものカフェに来ていただけませんか」

成金「おおっ、急展開だろう」

メリー「どうやら心が決まったようなの」

成金「さっそくワシらも例のカフェに行こう。今日はなにを頼む?」

メリー「今日はメロンソーダが飲みたいの」

成金「ならばワシはウィンナーコーヒーでも頼むとしよう」

39: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 01:28:36.319 ID:7UaTj4HK0.net
―カフェ―

イケメン「さっきは電話ありがとう。ついに心が決まったようだね」

女「はい……」

イケメン「ということは、父の専門学校に入ってくれることにしたんだね」

イケメン「となれば、さっそく入学金を……」

女「いえ、今日お呼びしたのは……そのお話を正式にお断りさせていただくためなんです」

イケメン「え!?」

成金「え!?」

メリー「え!?」

40: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 01:32:08.001 ID:7UaTj4HK0.net
イケメン「そんな……一体なぜ?」

イケメン「君は人形職人になりたいんだろう?」

女「断る理由について、ご説明させていただきます」

女「……元々私が人形職人を志したのは、ずっと昔に捨てたある人形のためでした」

イケメン「捨てた人形?」

女「メリーさんといって、私が子供の頃とても大切にしていた人形でした」

女「だけど、両親が事業に失敗して、夜逃げをすることになり――」

女「その時、お父さんが『人形なんて持っていくな! 燃やしてしまうぞ!』と怒ったので」

女「やむなく捨ててしまったんです」

女「あの出来事はずっと私の中で傷になってしまいました」

女「メリーさんが呪いか何かで私に恨みを晴らしてくれたらなぁ、と思い詰めたぐらいでした」

41: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 01:35:04.456 ID:7UaTj4HK0.net
女「だけどそんな時、あの職人さんに出会ったんです」

女「彼は人形を捨てたことはもう取り返しはつかないが」

女「悔いているのなら、なおさらメリーさんのことを忘れず強く生きるべきだと諭してくれました」

女「それがきっかけで私は彼に弟子入りして、人形職人を目指すことにしたんです」

女「いつかメリーさんのような人形が作れるように、と」

女「あの人はたしかに厳しいですが、それは人形作りの厳しさを知っているがゆえなんです」

女「なので、どうか今回の話はお断りさせて下さい」

イケメン「……そうだったのか」

イケメン「うん、よく分かったよ」

42: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 01:39:05.178 ID:7UaTj4HK0.net
イケメン「感動的な話をどうもありがとう」

イケメン「そこまで意志が固いのであれば、大人しく引き下がらせてもらうよ」

女「ありがとうございます。本当に申し訳ありません」

イケメン「そうだ、せっかくだからこれから夜道を散歩でもしないか?」

女「それなら喜んで!」

イケメン「じゃあボクはトイレを済ませてくるから、そしたら店を出よう」

成金「……どうやら彼女の道は決まったようだね。さて、どうするね?」

メリー「いくら私のことを忘れてないからって、私を捨てたことに変わりないわ」

成金「そりゃごもっともだろう」

成金「ならば、復讐するかね?」

メリー「もうちょっとだけ……様子を見る」

43: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 01:42:35.118 ID:7UaTj4HK0.net
―公園―

イケメン「ここら辺は、この時間になると人気がさっぱりなくなるんだ」

イケメン「ムードたっぷりだろ?」

女「ええ……なんだか怖いくらい。幽霊でも出てきそうな……」

成金「幽霊と似たようなのは、ここにいるだろう」

メリー「うっさいの!」

成金「それにしても、二人は何をするつもりなのだろう?」

成金「まさかチューか? チューなのか!?」

成金「もしそれ以上の行為になったら、メリー君には見せられないだろう」

メリー「それ以上の行為ってなに?」

44: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 01:46:25.359 ID:7UaTj4HK0.net
イケメン「おーい、みんな出てこいよ!」

DQN「待たせやがってよ!」

ゴロツキ「うひょっ、なかなか可愛いじゃん。ちょっとイモくせぇけど」

鼻ピアス「いい悲鳴上げてくれそうじゃ~ん?」

ゾロゾロ…

女「な……この人たちは!?」

イケメン「お前さぁ……ふざけんなよ?」

イケメン「人形職人なんてもんを目指してるっていうから、てっきり金持ちのバカ女かと思いきや」

イケメン「夜逃げかました貧乏女だったなんてさぁ……」

イケメン「これじゃ、専門の話とかデッチ上げて、金せしめようとしたオレの計画がパーじゃんよ」

女「専門学校の話は、全部ウソだったの? 私を騙してたの!?」

イケメン「ったりめーだろ? でなきゃオレみたいな美男子がてめえみたいな女に言い寄るかよ」

46: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 01:49:51.969 ID:7UaTj4HK0.net
イケメン「とりあえず、今までの手間賃ぐらいは回収しなきゃ気が済まねえ」

イケメン「ってわけで、これからあのオレの悪友どもにてめえ襲わせて、それ撮影すっから」

イケメン「こういう映像ってさ、裏ルートで売り捌けば結構マネーになんだよね」

イケメン「んじゃ、よろしくゥ!」

DQN「任せとけって!」

女「や、やめて……やめてぇっ!」

48: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 01:53:16.291 ID:7UaTj4HK0.net
「そっち逃げたぞ!」 「押さえつけろ!」 「いやぁぁぁっ……!」

ワーワー! ワーワー!

成金「……これはワシとしても想定外のシナリオだ」

成金「どうやら、このままいけば君の復讐は彼らが果たしてくれそうだね」

成金「めでたしめでたし、というわけだ」

メリー「うん……そうだね」

成金「本当にそれでいいのかね?」

成金「君はまだ、ワシの後ろにいるつもりかね?」

メリー「…………!」

メリー「私、私……」

49: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 01:56:32.993 ID:7UaTj4HK0.net
メリー「私メリーさん、今からあなたの前に出るの!」タタタタタッ

成金「助けに行くというのかね」

成金「ならば、ワシも付き合うだろう!」ドタタタタッ

メリー「こんのチンピラども……私の持ち主に手ェ出すんじゃないよ!」

メリー「今あなたの後ろを蹴るの! メリーキィック!」

ドカッ!

鼻ピアス「ごはぁっ!?」

52: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 02:01:23.766 ID:7UaTj4HK0.net
DQN「な、なんだこのガキ!? どこから現れやがった!?」

メリー「今度は真正面からいくの! メリーパァンチ!」

バキィッ!

DQN「がふっ!」

ゴロツキ「このガキ……大人をナメんなよ!」

成金「よぉし、ワシだって……札束ビンタ!」

バシッ!

ゴロツキ「痛い! 何しやがんだ!」

ドゴォッ!

成金「ぎゃふっ!」

メリー「弱っ!」

成金「いたたた……殴られたところが赤くなったろう」

メリー「なによ、戦力として期待してたのに!」

成金「マネーゲームには強くても殴り合いは弱い……成金とはそういうものだよ」

メリー「そりゃそうか」

53: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 02:05:28.526 ID:7UaTj4HK0.net
成金「だが、やりようでは戦える!」

成金「久々に解禁! お札ファイヤー!」ボッボッボッ…

DQN「うわっ!」

ゴロツキ「あちち!」

鼻ピアス「お前……お金を燃やすのは軽犯罪になるんだぞぉっ!」

成金「勝利のためなら手段を選ばない……成金とはそういうものだよ」

女「うう……」

メリー(あいつらに転ばされて、気絶してるみたい)

メリー(このピンチを脱するためにも、電話を勝手に借りるね)サッ

メリー「もしもし、私メリーさん、今あなたの弟子の後ろにいるの!」

メリー「助けたかったら、すぐ来いなの!」

55: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 02:09:29.765 ID:7UaTj4HK0.net
イケメン「なにやってやがる! こんなメスガキとオヤジ、さっさと片付けろ!」

DQN「分かってらぁ! もう遊びは終わりだ!」

バキッ! ドカッ! ドゴッ!

成金「いたた……やっぱりまともにケンカしたら敵わないだろう」

メリー「うん、私の幽霊パワーみたいなのも、さして因縁のないあいつらには使えないみたい」

メリー「でも大丈夫! だってもうすぐ――」

職人「うおおおおおおおおおおおおおっ!!!」ドドドドドッ

56: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 02:12:26.772 ID:7UaTj4HK0.net
DQN「オヤジとガキの他にまだいたのか!?」

職人「女の子の声で、ここに来いって連絡があったが……」

職人「よくも俺の弟子をひどい目にあわせてくれたな……!」

職人「このおおっ!!!」

ドカッ! バキッ! ドゴッ!

DQN「ぐはっ!」

ゴロツキ「ぐげっ!」

鼻ピアス「ぐはぁっ!」

メリー「やるぅ! あの人、とても強いの!」

成金(火事場の愛の力……師弟愛というやつか。いや、それとも――)

58: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 02:16:31.969 ID:7UaTj4HK0.net
成金「さあ、主犯である君一人だけ残ったろう」

イケメン「わ、わわっ……!」

メリー「私メリーさん、今あなたの前にいるの」

成金「どうだ、絶望しただろう」

職人「こいつが元凶か……!」

成金「さて、どうする? ワシの札束クラッシュ、メリーキック、職人パンチ、どれが欲しい?」

イケメン「冗談じゃねえ! どれも嫌だっ! 許して……助けてくれぇぇぇ!」

メリー「じゃあ仕方ないね」

職人「仕方ないな」

成金「全部味わうといいだろう」

イケメン「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ……!!!」

60: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 02:23:15.659 ID:7UaTj4HK0.net
……

……

職人「大丈夫か?」

女「は、はい……。すみません、ちょっと気を失ってて……」

職人「気がついてよかった……だけど念のため病院に行こう」

女「先生が助けて下さったんですか?」

職人「いや……俺はそこにいるおじさんと女の子に電話で呼ばれて――」

職人「あれ?」

職人(いなくなってる……!?)

職人(おじさんはともかく、女の子はなんとなく人間という感じがしなかった)

職人(まるで人形のような……)

62: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 02:27:26.433 ID:7UaTj4HK0.net
職人「お前とあのイケメンたちとの間に何があったかは全て、その二人から聞いた」

職人「俺を選んでくれたみたいで嬉しいよ」

職人「これからもよろしく頼む」

女「……はいっ!」

職人「あと……今後はもう少し、穏やかに指導するようにするよ」

女「先生ったら……」

女「そういえば私、気絶してたにもかかわらず、いい夢を見たんです」

職人「いい夢?」

女「昔捨てたメリーさんが、私のことを助けに来てくれる夢を……」

職人「…………」

職人「きっとそれは……本当に起こったことだったのかもしれないな」

女「え?」

職人「いや、なんでもない。さあ病院に行こう」

63: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 02:30:54.809 ID:7UaTj4HK0.net
メリー「…………」

成金「……よかったのかね? 会わなくて」

メリー「うん、あの子にはあの職人さんがいるもの」

メリー「私はもう必要ないよ」

成金「もしかして君は……最初から復讐する気なんかなく、あの子がどうなったか気になったがゆえに」

成金「動く人形と化したんだろう?」

メリー「ちょっとぉ、そういうことは分かってても口に出さないでよ。デリカシーないなぁ」

成金「成金とはそういうものだよ」

64: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 02:35:08.593 ID:7UaTj4HK0.net
成金「ところで、メリー君」

メリー「なあに?」

成金「もしまだ成仏などをするつもりがないのなら、私の秘書になってくれないか?」

成金「君となら、きっといい仕事ができるだろう」

メリー「んー……いいよ」

メリー「金しか興味ないおじさんと捨てられた人形、寂しい者同士仲良くやろうじゃない!」

成金「おや? 君の表情……なかなか明るくなったろう」

メリー「おじさんこそ、明るくなったの」

成金「そうだな、二人とも明るくなったろう!」

66: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/30(木) 02:40:11.847 ID:7UaTj4HK0.net
―豪邸―

成金「今日のスケジュールを教えてくれるかね、メリー君」

メリー「えーっとね、まずは○○社の社長と会食、それから××銀行の頭取と打ち合わせなの!」

成金「ありがとう」

成金「さて、明るい笑顔で私の後ろについてきてくれたまえ」

メリー「私メリーさん、今日もあなたの後ろにいるの!」

~おわり~

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