4 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 05:03:19 ID:ln0PTUks
幼馴染「男~、お~はようっ!」
男「おう」
幼馴染「あのねあのね!聞いて聞いて?昨日、面白い事があったの!?」
男「……テンション高いな。どうしたんだ?」
幼馴染「あのね、うち犬飼ってるでしょ?」
男「……おぅ」
幼馴染「その犬の話なんだけどね?これが、傑作でさ!?ねぇ、聞きたい?」
男「……いや、別にどうでもいい」
幼馴染「何それ、酷~いっ!」
5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 05:08:43 ID:ln0PTUks
幼馴染「……って事があってね?自分で壁にぶつかっちゃったの!」
男「ふ~ん……」
幼馴染「これが本当の『犬も歩けば棒に当たる』ってヤツ!」
男「……上手い事、言ってんじゃねぇよ」
幼馴染「ねぇねぇ、どう?面白いでしょ?」
男「……正直、そんなに面白くない」
幼馴染「え~、何それ~?酷~い!」
女「あっ、男君、幼馴染ちゃん、おはよう」
男「あっ、女さん、おはよう」
幼馴染「あっ……おはよう……ございます……」
6 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 05:13:21 ID:ln0PTUks
女「何の話してたの?凄く楽しそうだったけど?」
幼馴染「犬の……話です……」
女「……犬?」
男「こいつ、犬飼ってるんだけど、その犬の爆笑トーク」
女「あはは、爆笑トークなんだ?面白そう、聞かせてよ?」
幼馴染「……あの」
女「……ん?」
幼馴染「……そんな、爆笑トークじゃないです」
7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 05:17:27 ID:ln0PTUks
女「……」
幼馴染「……」
男「……いやね、こいつの飼ってる犬がね?」
女「ん?」
幼馴染「……やめてよ」
男「昨日、散歩に連れて行った時の話らしいんだけどね?」
女「うんうん」
幼馴染「……やめてよ、面白くないからさ」
8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 05:20:59 ID:ln0PTUks
男「……って、感じで自分で壁にぶつかっちゃったらしい」
女「あはは、可愛いねワンちゃんだね!」
幼馴染「ありがとう……ございます……」
男「これが本当の……」
女「あっ!?『犬も歩けば棒に当たる』って、ヤツだ!」
男「正解」
幼馴染「……うぅ」
女「あはは、おっかし~!そんな話って本当にあるんだ!?」
9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 05:26:16 ID:ln0PTUks
女「あっ、いけないっ!私、今日、ちょっと急がなくちゃいけなかったんだ!?」
男「……委員会?」
女「うん、ごめんね?私、先に行くね?」
男「うん」
幼馴染「……はい」
女「幼馴染みちゃん、今度そのワンちゃんの写真とか見せてよ?」
幼馴染「えっ……?はい……」
女「ありがとう。じゃあ、私行くね?」
幼馴染「……はい」
男「………」
11 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 05:29:31 ID:ln0PTUks
幼馴染「バカ」
男「ぐおっ」
幼馴染「バカ、アホ」
男「ぐおっ、やめろっ……!脇腹をこづくな!」
幼馴染「何が爆笑トークだ!バカっ、アホっ!」
男「いでで……やめ、やめろっ……!」
12 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 05:34:26 ID:ln0PTUks
幼馴染「おりゃ、おりゃ」
男「いでで……わかった、わかったからっ!俺が悪かったって……!」
幼馴染「ふ~ん……まぁ、そこまで言うなら許してあげようかな?特別だよ?」
男「何で、俺が悪者になってんだよ……」
幼馴染「ん~?また殴られたいのかなぁ~?」
男「わかった!わかったって!」
24 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 19:06:05 ID:ln0PTUks
幼馴染「それでね、そのままビューンって、飛んでいったの!」
男「はいはい」
幼馴染「ホントだよ?ビューンって!」
女「あっ、男君、幼馴染みちゃん、おはよう」
幼馴染「あっ……」
男「あれ?女さん、委員会は?」
女「う~ん……なんか、すぐ終わっちゃった」
男「ふ~ん」
女「あっ、幼馴染ちゃん、ちょっと聞きたい事あるんだけどいいかな?」
幼馴染「……えっ?」
25 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 19:17:43 ID:ln0PTUks
女「あのね、男先輩って知ってる?」
幼馴染「知らない……です……」
男「生徒会長だぞ」
幼馴染「知らないもん……」
男「ぐおっ」
女「え~っと……いいかな?その男先輩にの飼ってる犬にね、子犬が生まれたらしいんだけどね?」
男「へぇ~」
26 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 19:22:14 ID:ln0PTUks
女「それで、私その子犬を引き取る事にしたの」
幼馴染「そう……なんですか……」
男「家族の了承とかは得てるの?」
女「うん。お父さんもお母さんも、前からペット飼いたいって言ってたし」
男「ふ~ん」
女「それでね?私、犬飼った事とかないから、幼馴染ちゃんに、やっちゃいけない事とか聞いてみたくて」
幼馴染「……えっ?」
女「幼馴染ちゃん、犬飼ってるんだよね?」
幼馴染「……それは」
男「飼ってるだろ」
27 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 19:25:38 ID:ln0PTUks
幼馴染「あの……」
女「うん」
幼馴染「飼ってます……けど……」
女「うんうん」
幼馴染「世話は、ほとんどお母さんがしてるから……」
女「えっ?」
幼馴染「私、わかりません……」
男「………」
幼馴染「ごめんなさい……」
女「あっ、いいのいいの。ごめんね?変な事聞いて」
幼馴染「……いえ」
男「………」
29 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 19:32:40 ID:ln0PTUks
―――――
幼馴染「ねぇ、男!ほら、面白い話があるの!聞いて聞いて」
男「……どうぞ」
幼馴染「あのね!昨日、テレビで動物番組やってたんだけどね!」
男「お前、好きだなぁ……」
幼馴染「もうっ!ちゃんと聞いてよ!今日はラクダの話っ!」
男「……なぁ?」
幼馴染「あのね!ラクダって言うのはね……」
男「……お前、何で女さんに嘘ついたの?」
幼馴染「!」
31 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 19:37:01 ID:ln0PTUks
幼馴染「嘘なんてついてないもん」
男「お前、毎日世話してるじゃん。犬の」
幼馴染「そんなの知りませんよ~だ」
男「……昨日も散歩、行ったんだろ?」
幼馴染「行ってませんよ~だ」
男「……朝、話してたじゃん」
幼馴染「あれは嘘ですよ~だ」
男「お前なぁ……ぐおっ」
幼馴染「もうっ!ちゃんとラクダの話を聞きなさいよ、バカ!アホ!」
33 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 19:41:05 ID:ln0PTUks
放課後―――
幼馴染「男、帰ろっ、帰ろ!」
男「そうだな」
幼馴染「あのね!面白い話があるの!」
男「……今度は何だ?サルか?」
幼馴染「あっ、近いっ!ゴリラの話っ!」
男「……ゴリラの話なんて、聞きたかねぇよ」
幼馴染「そう言わずに聞いてよ!絶対、面白いからさっ!」
34 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 19:46:31 ID:ln0PTUks
幼馴染「……って、いう習性がゴリラにはあるの!ねっ、面白いでしょ?」
男「うむ。この話は面白ろかった」
幼馴染「ちょっと~!『この話は』って、何よ~?他は面白くないって言うの~?」
男「まぁ、そうなる……ぐおっ」
幼馴染「バーカ」
男「お前なぁ……毎回、脇腹をこづく……ぐおっ」
幼馴染「あはは、バーカ、アーホ」
男「……ん?あれは女さんだな」
幼馴染「……えっ?」
35 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 19:53:00 ID:ln0PTUks
男「やぁ、女さん」
幼馴染「ちょっと……男……」
女「あっ、男君に幼馴染ちゃん」
男「女さん、こんな所で何してるの?」
女「ちょっと、友達とお茶してたら、遅くなっちゃって……」
男「ふ~ん……じゃあ、方角一緒だし、一緒に帰ろうよ?」
幼馴染「えっ……?」
女「えっ……?私、一緒に帰っていいのかな……?」
男「構わないよ。暗くなって来たし、女の子一人じゃ、危ないよ」
幼馴染「………」
36 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 19:56:23 ID:ln0PTUks
男「そういえばさぁ……?」
女「ん?どうしたの?」
幼馴染「………」
男「先輩からもらうっていう、犬の名前もう決めてるの?」
女「あっ、実はもう候補があるの~」
幼馴染「………」
男「へぇ~、良ければ聞かせてくれない?」
女「ふふ、笑わないでね?ミックとザック」
幼馴染「………」
37 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 20:00:15 ID:ln0PTUks
男「二匹も貰うんだ?」
女「うん。先輩、五匹も生まれて大変なんだって」
幼馴染「………」
男「へぇ~、そんなに生まれたんだ~?大変だね~?」
女「うん。でも、飼い主はもう全員分見つかったから」
幼馴染「………」
男「ふ~ん、そうなんだ~。……室内犬?」
女「うん、そうだよ~」
38 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 20:04:55 ID:ln0PTUks
―――――
女「あっ、じゃあ私こっちだから?」
男「大丈夫?結構暗いよ?」
女「大丈夫大丈夫。すぐそこだし、街灯も沢山あるし」
男「そう?まぁ、何かあったら電話してよ?」
女「あはは、電話する暇があるなら、家に逃げるよ」
男「……それもそうだな。まぁ、それじゃあ」
女「うん。また明日ね?」
幼馴染「……あ、あの」
39 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/08(日) 20:07:49 ID:ln0PTUks
女「ん?幼馴染ちゃん、どうしたの?」
幼馴染「……あの」
女「うん」
幼馴染「……うぅ」
女「うん」
幼馴染「……あの、あのっ」
男「………」
女「うんうん」
幼馴染「…………お」
女「……お?」
幼馴染「お、○○○○……」
47 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 03:37:15 ID:1rTxbBbQ
女「え……?」
男「………」
幼馴染「犬に……○○○○の場所、覚えさせる時は……」
女「………」
幼馴染「間違った……場所でしちゃった時に怒るよりも……」
男「………」
幼馴染「ちゃんとした場所でしてくれた時に……沢山褒めてあげた方が……」
女「……うん」
幼馴染「喜んで、場所を覚えてくれます……」
48 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 03:41:24 ID:1rTxbBbQ
幼馴染「……うぅ」
女「………」
男「………」
幼馴染「あの……ごめんなさい……」
女「ふふ」
幼馴染「……うぅ」
女「幼馴染ちゃん……ありがとね?」
幼馴染「……えっ?」
女「凄く参考になったよ!私、犬飼った事なくて、正直心配だったからさ!」
49 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 03:47:46 ID:1rTxbBbQ
幼馴染「あの……それと、それと……」
女「うんうん」
幼馴染「うぅ……名前の事なんですが……」
女「うん、名前がどうしたの?」
幼馴染「ミックとザックだったら……音が同じで似てるから……」
女「……音が同じ?」
男「呼ぶ時の事。ミック~♪って呼ぶのも、ザック~♪って呼ぶのも、同じようなニュアンスで呼んでるでしょ?」
女「あっ……なるほど」
50 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 03:51:33 ID:1rTxbBbQ
幼馴染「それだったら……ワンちゃんが、どっちの名前が呼ばれてるかわからなくて……」
女「うん」
幼馴染「混乱しちゃうかもしれないから……」
女「うんうん」
幼馴染「その……あのっ……」
女「うん」
幼馴染「やめた方が……いい……」
男「………」
幼馴染「……かもしれないです」
女「………」
幼馴染「……ごめんなさい」
51 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 03:56:02 ID:1rTxbBbQ
女「ふふ、幼馴染ちゃん?」
幼馴染「……ごめんなさい」
女「ううん、それだったらね?ヒューイとブラウンだったら大丈夫かな?」
幼馴染「あっ……それだったら……大丈夫だと思い……ます……」
男「そんな候補もあったんだ?」
女「うん、これはね、お父さんとお母さんが出した候補」
男「へぇ~」
幼馴染「……うぅ」
52 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 03:59:11 ID:1rTxbBbQ
男「……それじゃあ、そろそろ行くか。なっ、幼馴染?」
幼馴染「……うん」
女「幼馴染ちゃん、またわからない事があったら、教えてね?」
幼馴染「……はい」
男「じゃあ女さん、また明日」
女「うん、幼馴染ちゃんもまた明日ね?」
幼馴染「……はい」
53 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 04:01:53 ID:1rTxbBbQ
―――――
幼馴染「………」
男「………」
幼馴染「………」
男「……なんか」
幼馴染「……何?」
男「……ウサギの話とかないの?」
幼馴染「……あるよ?」
男「……聞かせてくれよ」
幼馴染「……うん」
54 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 04:05:15 ID:1rTxbBbQ
幼馴染「……って、話」
男「……ふ~ん」
幼馴染「……ちゃんと聞いてるの?」
男「おうおう、聞いてますよ~」
幼馴染「もう、自分から聞いたくせに……バカ……アホ……」
男「……なぁ、幼馴染?」
幼馴染「……何?」
男「」ポンッ
幼馴染「!」
55 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 04:08:53 ID:1rTxbBbQ
男「今日は頑張ったな」ナデナデ
幼馴染「……うん」
男「………」ナデナデ
幼馴染「……うぅ」
男「……ぐおっ!」
幼馴染「う、うるさいっ……!バカにするなっ!」
男「おっ……おおっ……今のは完全に不意討ちで喰らった……」
幼馴染「あはは!バーカ!アーホ!」
おわり
60 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 19:25:16 ID:rq80pFDE
終わりとなっているけど、続きを書いてみる。1です。
■幼馴染みは挨拶が出来ない
女「幼馴染みさん、おはよう」
幼馴染み「…………」ぷい
女「」がーん
男「おい、挨拶くらいしろよ。この前、犬の話をしてたろ」
幼馴染み「…………お、おはよう」
―教室
女「幼馴染みさんに嫌われてるのかな私?」
男「あいつは人見知りが激しいだけだから、嫌われてはいないと思う」
女「男くんには心を開いているみたいだけど、なにがきっかけなの」
男「…………幼馴染みだから?」
61 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 19:33:44 ID:rq80pFDE
女「何それ。羨ましい」
男「羨ましいかあ?ご執心だな」
女「野生動物がなついたら嬉しいんじゃないかな」
男「動物扱いか」
女「男くんもまんざらでもないんでしょ。幼馴染みさん可愛いし。小動物みたいで」
男「小動物っぽいな。たしかに。まんざら?何が?」
女「友だち以上、恋愛未満。俺を好きなあいつみたいな」
男「友だち以上じゃあないぜ」
帰り道
幼馴染み「お腹空いたー。帰り、コンビニへ行こうよ。ファミチキ買う」
62 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 19:36:05 ID:rq80pFDE
男「太るぞ」
幼馴染み「失礼なこと言うな。大丈夫だっつーの」
男「殴るな。解ったよ。俺、ジャンプ立ち読みするから待てよな」
幼馴染み「わかったよ。漫画ばっかり読んでるね。勉強しなよ」
男「うるせー」
幼馴染み「」ぺちゃくちゃ
男(よく喋るなあ。俺以外には喋れないのに)
男(まんざら?うーん)なでなで
幼馴染み「いきなり頭を撫でるな!」
男「いたっ」
男(考えたこともない。だな)
63 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 20:10:15 ID:rq80pFDE
■家政婦……ではなく女は見た(たまたま)
女「幼馴染みさん、男くんにはあんなに眩しい笑顔を……」
女「羨ましい~!」
女友「女、気持ち悪いよ…………」
女「だって幼馴染みさん可愛いじゃない。この前ね」
女友「聞いたよ。何回も」
女「幼馴染みさんが犬の飼い方について教えてくれたのよ。震えてね、だけど」
女友「あんたハマるとおかしくなるよね。あの二人は付き合ってるの?」
女「さあ?」
65 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 20:22:28 ID:rq80pFDE
■幼馴染みの休日
幼馴染み「またゲームやってんの?ゲームばっか」
男「おー。遊びに来てそれかよ」
幼馴染み「公園行くから付き合ってよ」
男「またか。晴れてるからいいけど」
公園
男「ふぁぁ眠いなあ」
女「男くんじゃない。何をやってるの」キョロキョロ
女友「こんにちわ。日向ぼっこ?」
男「ん?おはよう。君ら何をやってるの」
女友「買い物。休憩しに来たの」
男「ここ、環境いいよね」
女友「解ってらっしゃる」
男「お主もな」
67 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 20:34:31 ID:rq80pFDE
女「それより幼馴染みさんは?いないの?男くんいるのに」
男「俺がいるからって幼馴染みがいることにはならないだろ」
女「いないんだ……」がっくり
男「いるけど。あっちだな。用事を済ませてる」
女「本当?行かねば……」スタスタ
女友「ちょっと女ー。男くん、幼馴染みさんは?」
男「んー?野良猫に餌をやってる。動物が好きだから」
女友「野良猫に?凄くない?てか女!はや!」
男「ここの猫、色んな人から餌を貰ってるから人懐こいんだよ」
女友「とりあえず私、追いかける!あの子見境がなくなることがあるから」
男「女さんが?後から行くわー」
68 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 20:41:18 ID:rq80pFDE
――同公園内(広い公園です)
幼馴染「にゃーた♪にゃーた♪」なでなで
猫「にゃー」ごろごろ
幼馴染「よしよし」
猫2「なー」
幼馴染「とらちゃん忘れてないよ~。す・る・め」
■女はまた見た(自らの意志によって)
女「ふぉぉ」
女友「女!速い!あと女子の顔じゃなくなってる!」
女「しー。あれ。あれ」
女友「え?」
69 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 20:50:17 ID:rq80pFDE
幼馴染『会えなくて寂しかったよ~』
猫2『なあ~』じたばた
幼馴染『ほらするめ♪』
女友「女……あんたの言ってること解ったわ。何、あの可愛い生き物」
女「でしょ。私は遠くから愛でていたいの」
女友「せっかくだから、私は話すけど。幼馴染さーん!偶然!」
女「ああ」
幼馴染「」びくっ
女友「幼馴染さん、猫好きなんだ?」
70 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 21:02:06 ID:rq80pFDE
幼馴染「…………」
女友(顔が赤くなったり青くなったり忙しいなあ)
幼馴染「…………た、たまたま通りかかったから」
女友「なにその嘘!たまたまな可愛がり方じゃなかったのに!」
幼馴染「」びくっ
女友「しまった!思わずツッコミを!幼馴染さん?あの逃げなくても」
幼馴染「っ」ダッ
女友「ねえごめんってば」
72 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 21:29:52 ID:rq80pFDE
■男は会った(3人の元へ向かう最中に幼馴染と)
幼馴染「~~!!」
男「お前、涙目だぞ」
幼馴染「女さんと女友さんに見られた!にゃーた達と遊んでるの」
男「ああ、俺が教えたからな」
幼馴染「なんで教えるんだ!アホ!」
男「お前、殴り癖直せよ。彼女たちは?」
幼馴染「走って逃げてきた」
男「はあ?走って?知り合いだろ」
幼馴染「恥ずかしかったからしょうがないじゃん!」
73 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 21:35:51 ID:rq80pFDE
男「しょうがなくねえよ。俺がお前から逃げたらどうするよ」
幼馴染「……やだ」
男「だろ。謝りに行くぞ」
幼馴染「それもやだ」
男「アホか。ほら来い」
幼馴染「やだ!恥ずかしい!絶対、変に思われたから!」
男「俺が行くと言ってるんだから来い。俺が信じられないのか。ならいいぜ」
幼馴染「そんなこと言ってない!」
男「だろ。行くぞ」
幼馴染「うー」
74 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 21:45:08 ID:rq80pFDE
■その頃、女さんと女友さんは
女友「いやあ内気そうな子とは思っていたけど、逃げられるとは。私、ショックだわ」
女「あの感じ……いいわよね」
女友「あんたが解らない……。でも女」
女「なによ」
女友「可愛さには同意する」グッ
女「でしょ」グッ
女友「あっ」
男「おーい。女。女友」
幼馴染「……」ぎゅっ
男「子どもじゃないんだから裾を握るな。背中に隠れるな」
幼馴染「しょうがないよ」ひそひそ
男「普通に喋れ。あのさ、こいつが走って逃げたんだろ」
78 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 23:53:40 ID:rq80pFDE
女友「いや、私が急に声をかけたのが悪かったって言うか」
男「ほら謝れ」
幼馴染「……に、逃げてごめんなさい」
女友「わたしこそ、ごめんなさい。あのー仲良くしたいと思ったのよ」
男「だってさ。お前は」
幼馴染「……」フルフル
女友「ええ!!」
男「お前、仲良くしたいと言ってるのに首を振るか……」
幼馴染「ちがう!恥ずかしかったから」ひそひそ
男「えーと、嬉しかったらしい」
79 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/09(月) 23:58:37 ID:rq80pFDE
女友「本当?」ぐっ
幼馴染「!」びくっ
女友「あれ?」
幼馴染「帰らなきゃ!」だっ
女友「……」
男「……あとで言っておくから、許してくれないか」
女友「うん」
■その頃の女さん
女「ふふふふふふふふふ」ハァハァ
■エピローグ
幼馴染「……」カキカキ
80 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/04/10(火) 00:04:39 ID:m35vzHuA
女友『わたしこそ、ごめんなさい。あのー仲良くしたいと思ったのよ』
幼馴染「……」カキカキ
女友『わたしこそ、ごめんなさい。あのー仲良くしたいと思ったのよ』
幼馴染「ふふ」ガンガン
幼馴染母「幼馴染ーご飯よー。勉強を止め……あんた、机に頭をぶつけて大丈夫なの」
幼馴染「な、なんでもない」
ひとまず終わり。
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