【天使・オリジナルSS】男「…人生詰んだ」天使「そんなことありませんよ?」

1 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/06(火) 05:12:34 ID:ZWVml3Z.
天使「貴方にはまだ、他人から蔑まれる役目が残ってます」

男「…喧嘩売ってんのか」アァン?

2 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/06(火) 05:17:17 ID:ZWVml3Z.
天使「だって無職じゃん」

男「…勤め先が倒産したんだよ」

天使「●●?」

男「…出会いがなくて」

天使「貯蓄なし」

男「失業保険を切り詰めれば」

天使「三十路過ぎでは公務員も無理だし

男「…うっ」

3 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/06(火) 05:23:10 ID:J2cKlz..
天使「ほらほら、言い返して見なさいよ。
先刻の威勢はどうした、おっさん 」

男「……」

天使「あいきゃんふらい、しちゃう?」

男「…………」

天使「ほーらほーら、練炭なんてのも良いだろ?」

男「あのさ」

天使「何だよ、無職●●」

男「…お前が小脇に抱えている『今月のノルマ』って何?」

4 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/06(火) 05:30:31 ID:eey3BkZY
天使「あー、…やっぱ気になる?」

男「なるなる」

天使「…あのさー、現代って無宗教の人増えてんじゃん?」

男「…らしいな。日本だけじゃなくて、
海外組も結構無宗教派閥が増えてきてるな」

天使「何だよ無職。えらく詳しいな?」

男「そりゃお前、仮にも営業組だったんだぞ?
取引先の情報ぐらい仕入れるだろ」

5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/06(火) 05:35:52 ID:sFWZ65Yk
天使「いやいや、宗教ネタはタブーじゃん?」

男「…馬鹿野郎。俺の取引先はお前ら系の新興宗教が
多くて、身を守るために必要だったんだよ

天使「あー、わかったわかった。ご苦労さん

男「で、無宗教派閥が増えると困んの?」

天使「…困るも困らんも、困りまくるに決まってんじゃん」

男「え、そうなの?」

6 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/06(火) 05:41:45 ID:vkqzxdVY
天使「あのなあ、今の天国の人口ってどれぐらいか分かるか?」

男「知らんよ。知るわけがない」

天使「…192兆人だぞ?」

男「多いのか少ないのか、さっぱり解らん」

天使「だいたい8km歩いて、人一人に見かければ
ラッキーな人口密度なんだぞ?」

男「…えー天国じゃないじゃん」

天使「だろ? そう思うよな?」

7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/06(火) 05:48:32 ID:FfS5Ot8I
男「じゃあ、地獄は?」

天使「俺も詳しくないけど、1平方mに25人ぐらい」

男「…地獄や」

天使「…昔は良かったんだよ」

男「と、言うと?」

天使「人間は長生きしないし、素直な奴多かったし」

男「天国向きの人間が多かったのか」

天使「そうそう、しかしここ最近は無駄に小賢しくなるわ、長生きするわ…」

男「長生き駄目なん?」

天使「土地と風土によるが、長生きすることはそれだけ罪を犯す可能性も増えるだろ?」

8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/06(火) 05:56:52 ID:/Mr1ZWZk
男「なるほどな、地獄の人口増加か」

天使「…特に最近の信者は、傲慢系の罪持ちで氷地獄は三年待ち」

男「うわー」

天使「しかも、ここ千年の人口増加を見据え、天国用の土地をしこたま買い占めていたのに…」

男「地獄に再利用は?」

天使「●●は、地獄の罪人を蔑む娯楽を天国に持ち込みたいんか?」

9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/06(火) 06:03:38 ID:ISoCcCus
男「…そらあかんわ、後ろ暗過ぎる」

天国「ま、そういうわけで現在、天国向きの人間を絶賛青田買いしています」

男「因みにノルマは?」

天使「だいたい一年で400人ぐらい?」

男「随分微妙にリアルな数字だな…」

天使「うちは基本、自殺は認めてないけど。天国の労働力不足をかんがみれば…」

男「労働力不足?」

10 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/06(火) 06:07:56 ID:ISoCcCus
天使「失敬、失礼失言でした」

男「…今、労働力不足って」

天使「なんのことやら」

男「…羽ひきちぎんぞ?」

天使「ああ、はいはい。労働力不足です、労働力不足」

男「どゆこと?」

天使「早い話が土地の管理者」

男「…具体的には?」

天使「…雑草狩り、とか?」

11 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/06(火) 06:13:27 ID:HRw2rMkE
男「仮にも天国だよな?」

天使「いかにも天国だぞ?」

男「…………」

天使「何だよ、文句あっか?」

男「…もしかして、向こうには無条件で嫁さんとかいんの?」

天使「そりゃ努力次第だな」

男「…………」ゴクリ

天使「…しかし、七人の戦乙女、七人の●●は別宗教だからな?

男「…………」ガクリ

12 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/06(火) 06:19:39 ID:7x1d2rv6
天使「露骨にがっかりすんな。見ている方が辛くなる」

男「…だけどよー」

天使「あのな、別に悪いことじゃないんだぞ?」

男「?」

天使「天国ってのは、全ての苦しみから解き放たれる場所なんだ。お前みたいな●●がこの世界でこれからの人生で受けるだろう苦しみが、チャラになるんだぞ?」

男「ぐぬぬ」

13 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/06(火) 06:25:02 ID:ISoCcCus
天使「どうする? 詰んだと自覚したまま最底辺の人生をだらだら生き続けるか、男らしく一発死んでみせるのか、さっさと決めやがれ」

男「…………」

天使「トロ臭え、だから●●は●●なんだよ」

男「……に行く」

天使「はあ?」

男「……くに行く」

天使「何だよ、聞こえねえな」

14 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/06(火) 06:29:22 ID:ISoCcCus
男「●●に行ってきてやるッ!!!」

ドタドタ
バタバタ…

天使「…やれやれ、せっかちな●●だねえ」

天使2「よっ、お疲れさん」

天使「おお、そっちもお疲れ」

天使2「結果はどーよ?」

天使「…まずまずじゃね?」

15 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/06(火) 06:38:53 ID:BiQXywRY
天使2「景気も悪い、天気も悪い、政治も悪い 。こんな三重苦の社会に生きてんだ。そら自殺も増えようもんさ」

天使「でもよー、このノルマは無ェよ」ヒラヒラ

天使2「…仕方あんめぇよ。人間界は経済危機ってのが近いらしいしよ」

天使「それだけ上役も本腰入れてんのかあ…」

天使2「ほらよ、『自殺防止ノルマ』寄越せ」

天使「あいよ、判子頼むわ」

天使2「ふむ」ペッタンコ

天使「…今年はあと何人救えるかねェ」

おわり

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