1 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/06(水) 22:38:07 ID:1y7I63Ls
男「…へ?」
幼馴染「…っ!?」
男「えと…」
幼馴染「ち、違う!今のはちがくて!男の事なんか好きなのっ!」
幼馴染「…~~~っ!!」
6 :なんかごめん:2012/06/06(水) 23:01:54 ID:1y7I63Ls
男「俺さ、実は先週から幼の姉と付き合ってるんだよね」
幼「っ!?…へ、へー、グスッ、そ、そうなんだ」ウルウル
幼「ま、まぁ、グスッ、私は関係無いじゃん、べ、別に私は男の事好き…だもんっ!」グスッ
男「え?」
幼「…っ!?」
幼「ち、違う!男の事なんか好きだもんっ!」
幼「…~~~っ!?」
幼(なにこれ…嫌いって言おうとしてるのにっ!)
8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/07(木) 22:52:55 ID:xkgKw5Zc
男「えっと、その? ……へ?」
幼「だ、だからちがくて!」
「男なんか、大好きで!」
「昔っから一緒に遊んでくれて、やさしくて!」
「たまに見せる、かっこいいとこも大好きで!」
「もう、なんかドキドキしちゃって!」
「だから男のこと好きなんだからっ……って私のバカぁーー!」
9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/07(木) 22:57:34 ID:xkgKw5Zc
男「幼が……俺のことを……?」
幼「違うの! 私男なんか大っっっ好きだって言ってるでしょ!」
(うえぇん、どうして?)
(さっきから嫌いって言えないよ!)
(これじゃぁ、男に想いが伝わっちゃうじゃん!)
男「なにこれかわいい」
10 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/07(木) 23:07:54 ID:xkgKw5Zc
幼「もう! 男なんて好き好き好き! どっかいっちゃえ!」ジワァ
男「……」
幼「ほ、ほらぁ……グスッ、お、おねぇちゃんがいいんでしょ……」シクシク
男「……」
幼「私は、ぁ……男になんか興味あるんだからぁ」ポロポロ
「どっかいっちゃえぇ」ポロポロ
14 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/07(木) 23:30:22 ID:xkgKw5Zc
男「……」
(何このかわいい生物)
(ギュってしたい、なでなでしたい)
(でも、俺には幼姉さんが)
(昔から、高嶺の花で)
(こないだようやく付き合えて)
(でも、これかわいい)
21 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/08(金) 21:44:54 ID:yDrxbnzM
男「いやっほーう!」
幼「あ、おはよ男……ってどうかしたの?」
男「ついにっ! おれにもっ! 春が~来たっ!」
幼「……春? 今は夏だよ?」
男「いやいやいや、何をいっとるんすか幼馴染さんよぉ」
「見ろ! この光輝く一通の手紙を!」ジャーン
「ラブレターじゃぁぁぁあああぁぁ!」
幼「……え、っ」
25 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/08(金) 21:53:16 ID:yDrxbnzM
男「な! なんと! 差出人は幼の姉さんっていう!」
幼「おね……ぇ、ちゃん……?」
男「あの物静かで美人の姉さんから告られるとか、俺何者?!」
幼「……そ、ん…………」
男「でも、まだ緊張して読めてないんだよねぇ……!」
「ってことで、一緒に読んでくれや!」
幼「……う、ぁ……っ」ジワァ
26 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/08(金) 22:00:29 ID:yDrxbnzM
男「じゃぁ、読むよ!」
幼(おねぇちゃんが? 男を?)
(何で……)
(一度も話してくれたことない、男が気になってるとか)
(男、喜んでる……うれしいの?)
(おねぇちゃんが綺麗だから? おねぇちゃんだから?)
(私だって……私だって!)
男「……付き合ってください、幼姉より」
幼「………………」
男「だって! マジで? マジで?」
27 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/08(金) 22:09:47 ID:yDrxbnzM
男「どうしよぅ! 受けるか? どうしよっか!」
幼「い、いんじゃない……? う、受けたら?」ポロッ
男「やっぱ? そうしちゃう? てかそうしなきゃ?」
幼「おねぇちゃん、が? 好きなんだったら? ひっく、付き合えばいいじゃん?」ポロポロ
男「ん? どうした、幼?」
29 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/08(金) 22:13:53 ID:yDrxbnzM
幼「なんでも、ないっ……うぅっ」ポロポロ
男「でも、幼泣いて……」
幼「べっ、別に? 男のことなんて……好きなんだからぁ」ポロポロ
男「……え」
30 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/08(金) 22:18:38 ID:yDrxbnzM
幼「え、っ? ちが、今のちがくて」
「男が、好きなの!」
男「よ、う?」
幼「ちがうっ、じゃなくてぇ!」
「好きなんだってばぁ」
「――っ! ちがうちがうちがう」
(なんで! どうして嫌いって言えないの!)
32 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/08(金) 23:06:59 ID:yDrxbnzM
男「幼も……俺のことが?」
幼「好きだもん、男なんか興味あるもん!」
「だから違うってば!」
男「……かわいい」
幼「男! なんて! 大っっっ好きっ! なんだから!」
「うぇぇええぇぇん」タッタッタ
男「行っちゃった」
「マジで?」
40 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/09(土) 19:31:58 ID:J2aAGxBQ
男「マジすか」
(落ち着いていてとっても美人な姉さん)
(元気で明るい、かわいい系の幼馴染)
(どっちとか、えらべねーーーーーーーーーーっ!)
(……どっちも)
(は、ダメだよなぁ)
「マジッすか」
41 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/09(土) 19:36:09 ID:J2aAGxBQ
男「んぁぁぁぁああぁぁーー!」
「選べとか! 難過ぎだし!」ドンドン
「姉さんは憧れの存在だったし」バンバン
「幼馴染は昔からの大親友だし」ガンガン
がちゃ
妹「うっさい!!!」
男「おおぉ、ごめんごめん」
43 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/09(土) 20:32:02 ID:J2aAGxBQ
幼「……とこ……おねぇ…………」ブツブツ
姉「ちょ、ちょっと? 幼、さっきからブツブツと怖いんだけど」
幼「……おねぇちゃん」
姉「な、なぁに?」
幼「どうして、男なの?」
姉「えっ!? なんで幼が知ってっ?」
幼「よりにもよってなんで男?」
姉「だっ、だって、昔からちょこちょこ後ろを付いて回ってかわいかったじゃない! あの子」
幼「……私だって私だって私だって私だって」
姉「こわっ! こわすぎだって!」
44 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/09(土) 20:56:52 ID:J2aAGxBQ
姉「まぁ、幼が男君好きだってことはうすうす気がついてたけど」
幼「…………」
姉「いつまでも仲が進展しないから、じゃぁ私が~って思って」
幼「……おねぇちゃんのせいだ」
「なぜか、ホントの想いが口に出ちゃうし」
「男に聞かれちゃって」
「あんな形で好きだってばれるなんて」
「ムードも何もないシチュエーションで」
「…………う、うぇぇええぇぇん、うあぁぁぁああぁぁん」ポロポロ
姉「ちょ、落ち着いて!」
45 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/09(土) 21:09:54 ID:J2aAGxBQ
男「◯◯◯、◯◯◯」
「……はぁはぁ」カチカチ
「……はぁ、はぁ」カチカチ
「…………」
「……うっ!」
「……」
「現実逃避」
「……幼と姉さん」
「……はぁはぁ」
「…………」
「……うっ」
46 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/09(土) 22:05:40 ID:J2aAGxBQ
ウエェェエエェェェン ウァァァアアァアアァアアアン
男「ん? 幼の声、て言うか泣いてる」
「俺のせい? 俺のせいなのか」
「どうしよう、どうしよう」
「幼…………かわいいよなぁ」
「昔から一緒に居すぎたから気になんかしてなかったけど」
「考えてみれば、ちっこくてにこにこしてて」
「はぁ」
47 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/09(土) 22:09:09 ID:J2aAGxBQ
男「幼姉さん…………綺麗だよな」
「幼の家に遊びに行ったとき、一緒に遊んでくれて」
「優しいお姉さんって感じで年上特有の落ち着きがあるし」
「はぁ」
63 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/11(月) 22:27:45 ID:LYAwQP/.
男「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
妹「うっさいって言ってんのが聞こえないか?」
男「マジごめん」
66 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/15(金) 20:04:06 ID:QMMhUmy6
つぎのひーー
男「うーん、寝不足」
「昨日は考え過ぎでよく寝らんなかったからな」
「たしか今日は現国あったな」
「そんとき寝るか」
幼「…………ぁ」
男「あ」
67 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/15(金) 20:09:13 ID:QMMhUmy6
幼「―――――っ」ダッ
男「あ、ちょ待てって」ガシ
幼「……離して」
男「ご、ごめん」
幼「ちょっと一人にして……男のことで頭いっぱいだから」
男「……へ?」
幼「ん……あぁ、ごめん今の違った……」ハァ
「男の……ことなんて、好き……だから」
「ぁあ、……今のも違う」
男「覇気がねぇ」
68 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/15(金) 20:32:26 ID:QMMhUmy6
テクテク
幼「何で付いてくるの、うれしくなるじゃん」
男「いやだって学校同じだし」
幼「ちょっと離れてあるいてくれない、ドキドキしちゃうから」
男「めんどくさいし」
幼「もういいや、男のことなんて大好きだから」
男「もうやだかわいい」
78 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/19(火) 22:00:35 ID:E/MXyxRs
幼「いつまで付いてくるの? 耐えられないよ」
男「席、隣なんだが」
幼「席替えしてくれないかな、授業に集中できない」
男「なんどかしているが、いつも隣になる」
幼「近くに居ないで、気持ちが抑えられない」
男「もう無理、付き合ってください」
幼「……どこに?」
男「」
81 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/19(火) 22:11:05 ID:E/MXyxRs
幼「さっきから静かだね、大丈夫?」
男「」ユウキヲダシタノニー
幼「魂みたいなものが出てるよ、と言うかしゃべってるよ」
男「」カレイニスルー
幼「男大丈夫? 心配で胸が張り裂けそうだよ」
男「」サヨナラーサヨナラー
幼「男がいなくなったら、私……私っ!」ジワァ
男「」ア、ヨウガナイテル イカナクチャ
「……はっ!」
82 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/19(火) 22:15:48 ID:E/MXyxRs
幼「あ! 男っ!」ギュゥ
男「何で抱きついてるの?」
幼「だってだってだって、男が大好きなんだもん」
男「さっきの変なテンションはどうしたの?」
幼「男がいなくなっちゃうこと考えたら悲しくてっ、痛くてっ!」
「なんか最近、男に本音でしか話せなくて!」
「うれしいんだけど怖くて!」
83 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/19(火) 22:20:22 ID:t7rr.qp.
久しぶりに壁に頭ぶつけた
84 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/19(火) 22:58:50 ID:E/MXyxRs
幼「もう何度か言っちゃってるけど」
「男が好きなの! 大好き、なのぉ」ポロッ
「昔から……っ、大好きなのっ……!」ポロポロ
男「幼……」
85 :いま気がついたがここ教室:2012/06/19(火) 23:03:56 ID:E/MXyxRs
男「俺も……幼が好きだ」
「この間お前から好きと言われて、やっと気がついた」
幼「男……」
「私を置いてかないよね、どこにも行かないよね」
男「あぁ、ずっと一緒だ」ギュ
幼「あっ……ん」ギュ
86 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/19(火) 23:04:53 ID:E/MXyxRs
姉「あれ、わたし忘れられてね?」
「てか、ふられてね?」
87 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/19(火) 23:07:09 ID:E/MXyxRs
その後
男「幼、いつもくっついてるよな」
幼「えへへ」ギュ
男「まぁ、幸せだからいいんだけど」
幼「ん!」ギュウ
88 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/19(火) 23:10:48 ID:E/MXyxRs
幼「えへへっ」
男「なんかご機嫌だな」
幼「うん! だって私……」
「男のことが大嫌いだもん」
男「……………………………………え?」
幼「あれ? 今の違う! 絶対違う!」
「男のこと嫌い! きらい!」
「またなのぉ?! もうやだぁ!」
「うわーーーーーーーーーーーーーーーーーん」ダダダダダ
男「あ! ちょっと幼!」タッタッタ
89 :日本茶:2012/06/19(火) 23:12:58 ID:E/MXyxRs
終わりです
御閲覧、誠にありがとうございました
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